2000年に設立されたジミーブランドは、ジミーのイラスト作品を起点として、さまざまな形によるアレンジや分野を越えたコラボレーションによって、絵本の可能性を切り拓いてきました。ジミーの作品は、人々の心に強く訴えかけます。そこには、ジミーの強い想いが込められています。ジミーブランドの運営においてもそのメッセージ性は決して揺らぐことはありません。さまざまな業界とのコラボレーションを試みつつも、作品に貫かれた精神やスタイルが常に出発点となっています。

この20年間にわたり、ジミーブランドも成長と変化を重ねてきました。そこで私たちは、よりシンプルで、より国際的で、よりダイレクトにブランドの本質が伝わるデザインを採用した、新たなロゴを生み出しました。私たちは、さまざまな世代のひとりひとりにそっと寄り添い、強く孤独を感じた時に心をあたたかく照らすほのかな光でありたいと、心から願っています。

ブランドロゴは、寄り添い合う月と子どもがテーマとなっています。ジミーの世界では月は特別な存在です。多くの作品に登場し、満ちたり欠けたりしながら、悲喜こもごもの人間社会を照らしています。ジミー作品の主人公の多くは子どもです。子どもの視点から、不思議なファンタジーが繰り広げられます。

長い創作の歩みの中で、ジミー自身もまた、空に浮かぶ月のような存在であり続けています。現実社会で戸惑い、傷つき疲れた私たちに、ジミーは月のように寄り添い、迷いや焦り、そして悲しみを一緒に受け止めてくれます。作品を通じて、ジミーとそっと静かに、じっくりと対話をすることができます。おでこをくっつけ合って、目を閉じる。それだけで、心を癒やしてくれるのです。変化し続ける社会にあっても、ジミーの優しさはずっと変わることはありません。